
あなたは、ミスをしてしまったとき、すぐに気持ちを切り替えて立ち直れる方ですか?それとも、「自分は駄目なやつだ・・・」と、落ち込み状態が長引いてしまう方ですか?
もしあなたが、落ち込み型の方であれば、ぜひこの記事をお読みください。
失敗しやすい自分に優しい気持ちを向け、「まあ、いいか」と開き直るのに、きっと役立つと思います。
ミスをしたら、落ち込むよね

私、最近、うっかりミスをすることが続いているんですよね。
どれも、土壇場でミスに気づいて、大汗かきながら一応なんとかなった、という顛末ではあるのですけど・・・いくつも続くと、さすがに「これはまずい」と思います。
先月の「やらかし」は、別の記事に書いていますので、よかったらご覧ください。
ミスをすると、自分の至らなさ、欠点を目の前に突き付けられることになるので、落ち込みます。
私って、なんでこんなにウッカリ者なんだろう。そそっかしい。落ち着いて確認することが苦手。余裕をもって行動することができない。etc,etc.....
不完全な自分を知る

でもね、こうやって、「自分は完全ではない」ということを再確認するっていうのは、大事なことなんじゃないのかなあとも思うんです。
うまくいっているときって、調子に乗っちゃいますよね。まるで自分が完全無欠であるかのように錯覚してしまったり、誰の助けも借りずに自分の才覚だけで物事を進めているように感じてしまったりする。
実際には、人間は誰でも、迷惑をかけながら、誰かに助けられ支えられながら生きているわけです。
ミスをすると、そしてそれを誰かに助けてもらう経験をすると、支えられて生きていることを思いだす。謙虚になれるんです。
何が怖いって、「完全無欠の完璧な人」ほど怖いものはないです。自分はなんでもできるから人への要求も厳しくなるし、「なんでこれができないんだ」っていう怒りにもつながる。
「完璧」が有害である場合もある

「完璧な人」というところで、ウィニコットの論じたことを思い出しました。
高名な精神分析家・小児科医であるウィニコットは、親子関係について論じる中で、「完璧な母親」ってものは有害なんだと言いました。「ほどほどな母親」がいいんだ、と。
なぜ「完璧な母親」は駄目なのか。赤ちゃんからの欲求に完璧に応じ、何もかもお膳立てしてあげて、赤ちゃんが何の不満も感じないように育てたとすると、赤ちゃんは、自ら何かを探索し行動しようとする機会を損なわれてしまうのです。だって、何もしなくてもすべてが与えられるんですから。
ウィニコットはこの状態を、「魔術に似ている」といいます。
よく、アニメなんかで、悪い魔女の魔法にかけられて、虚ろな目をしながら「幸せだ」っていう王子、ていうパターンがありますよね。あんな感じでしょうか。
母親が完璧ではないからこそ、赤ちゃんは自分と母親は別々の存在なんだということを知り、自分らしさを開花させていくことができるんですね。
ただ、念のために申し添えておくと、これは「赤ちゃんの世話をしてはいけない」という話ではないですよ。赤ちゃんが泣いたらすぐに抱っこしてあげ、「おっぱいが欲しいのかな、おむつが濡れたのかな」とお世話をすることは、必要不可欠です。
ただ、精一杯の対応をしたとしても、赤ちゃんの願っている100%に応えることは不可能ですよね。それを「完璧に出来ない」と気に病む必要はないんだよ、という意味です。
ウィニコットに関する情報をご覧になりたい方は、下にリンクを貼っておきます。
ミスは、助け合う機会をつくっている

つまり、言いたいことは、人は完璧である必要はないということです。失敗をいつまでも悔やみ続けなくてもいいんじゃないかな、って話です。
「○○さんに迷惑をかけた」って、悔やんでいるかもしれないけど、その〇〇さんは、実は、そのことをそんなに嫌がっていないかもしれません。
だって、誰かを手伝う、助けてあげるって、気持ちいいですよね。
そりゃもちろん、その内容や程度にもよりますけど、ちょっとしたことだったら、「役に立てたなあ」って思えてうれしくなるし、「私っていい人♪」と、自己評価が上がります。
そう考えると、むしろ、ミスした人は「いい気分になれる材料を提供している」という面もある、とも言えます。
もちろんミスした本人がこれを堂々と言ったら、「おいコラ!」って感じですけどね。(今回の記事では、自分のミスの話から始まっているから、この「おいコラ」案件になってしまいますが・・・)
「次には私が助けるよ」

私は、何かやらかしてしまったときには、「次には、何かミスをしてしまった人を、自分がカバーするからね」って、心の中で約束をします。
助けてもらって生きてきた私だから、私も誰かを助けたい。
ミスをすると、人は人に優しくなれる。
ミスの多い不完全な自分を自覚するところから「持ちつ持たれつ」「困った時はお互い様」の、支え合う世界が、始まるんだと思います。
今は「人に迷惑をかけるな、自分でなんとかせよ」という声が大きくなっている「自己責任」論の時代。でも、そんな冷たい世界は、私はごめんです。
迷惑をかけあって当たり前。一人で生きていける人なんて、本当は誰もいないんです。
自分に優しくするところから始めよう

さて、自分のミスを、世界規模の話に広げたところで、なんとなくいい話ふうに収まりましたので、今回の記事は終わります。
とにかくミスをしてしまったら、反省はするし、次に同じミスをしないように対策は講じる。でも、いつまでもクヨクヨしないのが肝心だと思います。
自分に優しくするところから、優しい世界は始まる。そう自分に言い聞かせています。
