
「図工や美術の時間が苦痛だった」ということをおっしゃる方って多いんですが、
しばしば聞くのが「何を作ったらいいのか思いつかなかった」というものです。
「どうしようかと悩んで困っているうちに時間だけが経っていった」「仕方なく、友達の真似をして、期限に間に合わせたけど、つらかった」・・・・
あなたも、そんな思い出があるでしょうか?
「思いつかなくてフリーズ」の経験を積み重ねてしまった人は、自分で自分に「私は創造性がない人間なんだ」という烙印を押してしまうんですよね。
でも、ちがいますよ!創造的でない人なんていません。
ただ、「発想の仕方」を学ぶ機会がなかった、それだけなんです。
今回は、簡単に楽しめるアートのご紹介しながら、創造的な発想の仕方についてお伝えします。
手軽なワイヤーアート

こちらの作品は、アルミ針金とモールを使ってつくりました。けっこう自分では気に入っているんですけど、いかがでしょうか。
特に気に入っているのは、ビーズの飾りです。

ビーズをワイヤーに通してねじりながら、つなげていきました。楽しそうな感じがプラスされたなあ♪と満足しています。
「つくる」ではなく「できた」

この作品を作り始めるにあたっては、仕上がりの予定は、まったく決めていません。最終的に、こんな形に仕上がった というだけです。
テキトーに、針金をねじって、針金と針金をネジネジしながらつなげて、あっちとこっちを連結して・・・ということを続けていったら「こんなんできました」という感じです。
ポイントは、「始めたら、しばらく続ける」ということ。最初のうちは、たぶん面白くないです。「ちゃんと、作品になるんだろうか?」なんて不安も感じるでしょうし、「こんなもの作って何になるんだ、無駄、無駄」と、批判する心の声が聞こえてくるかもしれません。
でも、しばらくは、続けてみてください。
針金やモールが増えていき、連結と連結を繰り返していくうちに、次第に「ここに一本追加したいな」「こっちに繋いでみたいな」と、自然にアイデアが出てくるようになっていきます。
作品がアート制作を先導する

「アイデアを出す」というと、自分で知恵を絞って考えるような感じですが、私の実感では、「アイデアを出す」というよりは「アイデアが出てくる」という感じです。
作品の方から、「ここだよ」と、制作者であるあなたに、呼びかけてくれているような感じ。
「私が」孤軍奮闘して作品をつくるんじゃない。「作品」自体が主体になって、先導していってくれる感じ。
そうなれば、しめたものです。楽しく、胸弾む思いを味わうことができます。
これが、アートならではの発想法なんです。
アートならではの発想法は、誰でもできる

作品が呼びかけてくれる?作品が主体になる?
なんのこっちゃ、と思いますか?
この経験がない人にとっては、何をいっているんだろう、という感じだと思います。でも、経験すればわかります!
実は、この「作品自身が、こうせよと指示を出してくる」という状態は、アート制作に関わる人なら、間違いなく誰もが経験することなのです。
しかも、一部の「才能ある人」だけの現象ではなくて、「苦手」を自称している人も、必ず体験できるものなんです。ぜひ、「苦手」なあなたにも、この楽しさを味わってもらいたいです。
苦手な人こそ、気軽に

私は特別支援学校で美術の教科を担当しているのですけど、他学年の先生に「教材のアイデアを教えてほしい」と頼まれることがあります。「美術は大の苦手なのに、今年は美術の担当になってしまって、困ってる」というわけです。
その「苦手です」の先生に、実際に自分で作ってみる経験をしてもらうと、
勝手に作品が生まれてくる感覚に感激して、「面白い!こんな経験は初めてです!」「この心持ちを経験していれば、美術が苦手な自分ではなかったと思う」と言ってくれます。
ただ、この境地を味わうには、「完成予想をしない」ということが大事です。「こんな形に仕上げるぞ」という計画をすることなく、その場その場で「こうしたいな」の感覚に従っていくことが、アートを楽しむコツです。
創造的な私と出会う

気軽に。
自分を縛らずに。
自由に遊んで、創造的な自分と出会ってくださいね。
アートは、作品をつくることを通じて、「私自身の心」を、生き生きと蘇らせてくれる力があります。
子どもの頃は誰でも持っていた創造性を、とりもどしましょう!
このアートの力を積極的に活用しているのが、アートセラピーです。当ブログでは、アートとアートセラピーについてお伝えしていきますので、今後もぜひお付き合いください。

