偶然のアート:思い通りにいかない日々を楽しむために

人生って、思いどおりにいかないことが多いものですよね。

がんばってもうまくいかなかったり、自分に自信が持てずに立ち止まってしまったり……そんな日々は、重く、灰色に感じられるかもしれません。

でも、思いがけない“偶然”が訪れて、流れを変えてくれる瞬間があります。偶然の出会いが新しい世界の扉を開いてくれることもあるのです。

その「偶然の力」をやさしく体験できるのが、アート表現です。

今回は、偶然を楽しむアート「糸引き絵」をご紹介します。

偶然を楽しむ「糸引き絵」

用意するものは、画用紙、水で溶いた絵の具、そしてタコ糸です。
タコ糸は、焼き豚を縛るような、太いものがお勧めです。
絵の具の溶き加減は、鰻のタレくらいのトロミがある具合がいいかなと思いますが、まあ、好みですね。

やり方は簡単。

① タコ糸に絵の具をつける
② 2枚の画用紙の間に挟み込む
③ 手のひらでグッと抑えたまま、タコ糸を引き抜く

これだけです!タコ糸の通った跡が、不思議な模様になって残るんです。


タコ糸を引き抜くとき、まっすぐ一気に抜いてしまわず、横や斜めに動かすなどすると面白いです。

思い通りにいかないことの美しさ

このアートの魅力は、「予想どおりにいかない」ということが「意外性」として心地よく感じられるところです。

思い通りにいかないからこそ、驚きが生まれ、予想もしなかった美しさと出会えます。

そして、「実はその美しい偶然を作り出しているのは自分なんだ」というのも、このアートのすてきなところ。
絵の具をタコ糸につけて引いてみるという行動を起こしたからこそ、この模様が生まれるわけです。色を選んだのも自分。タコ糸の引っ張り方をあれこれ試してみたのも自分。

人生もまた、計画どおりに進まない出来事のなかに、新しい出会いや発見がかくれています。そして、些細に思える小さな一歩が、幸せな偶然と出会わせてくれる・・・そんなふうに思います。

小さな一歩として

身近な材料だけで、ほんの数分でできるこの「偶然のアート」は、心を解きほぐし、「思い通りにいかなくてもいい」という安心感をもたらしてくれます。

人生が停滞しているように感じるときこそ、紙の上で偶然に身をゆだねてみてください。

思いがけず現れる模様が、あなたの心に新しい風を吹き込んでくれると思います。

結び

人生は、絵の具のしみのように予測できない広がりを見せます。

それを「失敗」と思うのではなく、「偶然が生み出した一枚の作品」として受けとめてみる。

そんなふうに生きられたら、思い通りにいかない日々も、もっとやわらかく、愛おしく感じられるかもしれません。

アートセラピー:アートで心を健やかにする

上手・下手のジャッジを離れて、自由に気楽に取り組めるアート表現活動を通じて、心に働きかけるアートセラピー
当ブログでは、アートセラピーに関する記事をいろいろ書いています。合わせて見ていただけたらうれしいです。

先日は、神戸で「糸引き絵」を使って、アートセラピーのプログラムを提供してきました。そのご報告は、次の記事でご覧ください。

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