「ブルー・ピリオド」アートと向き合えば自分の心が見えてくる

人気漫画「ブルー・ピリオド」がアニメ化され、10月から放映が始まりました。
特に才能があるわけでもない主人公が、努力と根性で東京藝大を受験し、アートの道を悩みながら進んでいく「スポ根系青春漫画」と評判の作品です。

今回はこの「ブルー・ピリオド」から、「アートと向き合うことで、自分が見えてくる」というお話をしたいと思います。

「ブルー・ピリオド」ざっくり紹介

「ブルー・ピリオド」山口つばさ作 講談社

 

ストーリーのネタバレにならないように気をつけながら、「ブルー・ピリオド」の内容をご紹介しますね。

 

主人公、矢口八虎は、人当たりがよくて誰とでも良好な関係を築ける高校生。夜遊びやタバコなどの「チョイ悪」もするけど、実は努力家でコツコツ勉強もしていて、普通に一流大学を狙えそうな高偏差値男子です。

 

でも、これといって夢中になれることもない。ノルマをクリアしていくだけの日々に空しさを感じていたときに、心を奪われる絵との出会いをします。

 

そして、今までサボってばかりだった美術の課題に、初めて真面目に取り組みます。締め切り間際で1時間しかなかったけれど、自分なりに工夫をして、一枚の絵を描き上げるのです。

 

そこから、絵を描くことの喜びを知り、本気で取り組みたいものを見出した八虎は、超難関、東京藝大油絵科受験に向かって突き進んでいくことになります。

しかし、「好き」という気持ちは熱くても、天才的な才能に恵まれているわけでもない八虎。ひたすら努力を続けていくものの、凹み、打ちのめされ、悩みもがく日々がつづきます。

 

「絵を描く」という場が舞台になってはいますが、「ブルー・ピリオド」は、絵やアートに関心がなくても心に刺さる、まっすぐな青春物語。
自分の素直な気持ちを大切にして、とにかく進む」という、当たり前のはずなのに難しい生き方を見せてくれる作品です。

 

現在、単行本は10巻まで出ています。私は古本屋で9巻セットを大人買いして一気読みしたあと、本屋に10巻を買いに走りました(笑)

アートが開く、心の扉

印象的な場面やセリフを挙げてみますね。

まず、美術教師、佐伯先生のセリフから。

「矢口さんは、周りに少し気を遣いすぎるところがあるように見えます。
私はね、世間的な価値じゃなくて、君にとって価値があるものが知りたいんです。

「美術は面白いですよ。自分に素直な人ほど強い。文字じゃない言語だから。」

この言葉に八虎は困惑し、「自分に素直なやつなんか、この文明社会で生きていけないって わかってねーのかな」と反発するのですが・・・

 

「好きなものを 好きっていうのって 怖いんだな・・・

これは、初めて真剣に絵を描きながらの八虎の心の声。

自分の、繊細なみずみずしい部分をさらけ出すのは、勇気がいりますよね。「好きだ」という大事な思いを、否定されたら・・・笑われたら・・・わかってもらえなかったら‥‥と思うと、本当に怖い。

 

 

そして、早朝の渋谷を描いた絵を見た仲間が、
「確かにこんな雰囲気あるわ」「八虎にはこんなふうに見えてんだ」と受け止めてくれたときの八虎の心の声が、こちら。

「その時、生まれて初めて ちゃんと人と会話できた気がした

 

本当にそうなんです。
絵を描くっていうのは、自分が感じているモノを素直に表し、言葉じゃない会話をすることなんです。

アートで、自分の「好き」と出会う

あなたは、絵を描くのが好きですか?
あるいは、絵や、アートを見ることは、好きですか?

 

アートと出会い、向き合うことは、自分自身との出会いの時間になります。

 

「私は、何が好きなんだろう?」

「私は、何を大事にして生きるんだろう?」

「私が本当にしたいことは、なんだろう?」

 

それは、心の奥底にある、傷つきやすく繊細なものを見つめる問い。

 

そこを見つめるのは、怖いことでもあるけれど。

見ないようにして、当たり障りなく生きていくこともできるんだけれど。

アートで自分に触れてみよう

ぜひ、様々なアートに触れ、自分との出会いをしてみてください。

「いや、アートに興味ないんだけど」という方は、ぜひ、まずは「ブルー・ピリオド」をどうぞ!

 

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