季節を感じ、心の潤いを取り戻す絵本「いまはあき」

秋が深まってきました。ここ神戸でも紅葉が進んできました。暑くもなく寒くもない、気持ちのいい季節です。

でも、春夏秋冬、どの季節にも、その季節ならではの良さ、楽しみがありますよね。

と言いつつ、忙しい生活の中では、季節を感じ堪能する気持ちの余裕を、なかなか持てないのが現実。そんな現代人に、お勧めの絵本を紹介します。

「いまはあき」

「いまはあき」ロイス・レンスキー作 さくまゆみこ訳 あすなろ書房

 

アメリカの絵本作家、ロイス・レンスキーによる、とても平和な、あたたかな絵本です。

幅15センチにも満たない小さな本。
起承転結的なストーリーは、全くありません。ただただ、季節の楽しさ、美しさを、淡々と見せてくれる内容になっています。

なつが おわって あきが きた。
あきは いちばん すてきな きせつ。

ひらひら くるくる かぜにまう
あかや きいろや ちゃいろの はっぱ。
あとから あとから おちてくる。

 

このように始まった絵本は、田舎暮らしであろうと思われる兄妹が、落ち葉に見とれたり、落ち葉をまき散らしたり、落ち葉を山にしてもぐってみたりと、秋ならではの遊びに興じる姿が描かれます。

落ち葉で遊ぶなんて、今どきは、現役の子どもでも、やったことがない子が大半かもしれませんね。

 

続いては、秋の雨音や、レインコートを着ての散歩。

さらに、リンゴの収穫や木の実集めといった、収穫の喜び。

そして、アメリカの絵本らしく、新学期が始まって久し振りに友達と会うことや、もちろん、ハロウィンや収穫感謝祭のごちそうも登場します。

 

さくまゆみこさんの訳も素晴らしいです。言葉のリズムがとても心地よくて、我が家の子どもたちは、何回も読み聞かせるうちに覚えてしまって、一緒に声を合わせて読むようになっていました。

 

幼い子どものための本だと思いますが、大人にとっても、
いや、大人にとってこそ、「ああ、すてきな季節だなあ」と深々と深呼吸をすることができるような、本当に味わい深い絵本 です。

 

何ごともない生活のすばらしさ

 

とりたてて大きなドラマのない普通の生活って、本当に素敵だな と思います。あたりまえの毎日を大切にしていきたいですね。

 

上の写真は、昨日、大学構内で撮ったものです。
私は今、休職して大学院で学ぶ生活をしています。大学が田舎の田園地帯にあるので、今年は例年になく、季節感を味わうことができています。昨日は、まだ人の少ない静かな構内で図書館の開館待ちをしていたら、鳴きかわす鳥の声がとても気持ちよくて。

 

でも、「比較的時間のある今だから」じゃなく、心の余裕を作り出すのは、きっと心がけ次第。

たとえば、電車を待っている時とか、ちょっとした隙間時間に、ついスマホチェックをしてしまうんだけど、そうじゃなくて、空を見上げてみるとか・・・そういう、小さな心がけが、きっと大事なんだと思うんです。

 

どんなに忙しくても、意識してゆとりを作り出していきたいと思います。

 

心の深呼吸のために、絵本を

ロイス・レンスキーの季節の本は、他に「ふゆがすき」「はるがきた」「たのしいなつ」があります。どれも平和な気持ちになれるので、セットでどうぞ。

 

ぜひ手に取ってみてください。
気ぜわしい毎日の中で、ちょっと足を止めて、秋を眺めてみる。そんな心の余裕を、与えてくれると思います。

 

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