
特に思い入れもなくやり始めたことが、自分にとって大切なものになるってこと、ありませんか。
「仕方なく」とか「たまたま」とか「流れで」という程度のことだったのに、
やってみたら面白かった。けっこう自分に合っていた。
そういうことって、誰にでも起こり得ると思うんです。そして、時には、その出会いが、人生を決定的に方向づけることさえあります。
だから、気軽に行動を起こしてみよう!と、今回はそんなお話です。
思い入れなく始めた行動が・・・

思い入れもなく始めたことが、自分にとって大切な存在になる。そんな話は、数限りなくあると思うんですけど、
例えば「さかなクン」が、「水槽」の部活だと勘違いして吹奏楽部に入部した、というエピソードは有名ですよね。
大好きな魚に関係のある部活だと思って行ってみたら全然違っていたわけですけど、さかなクンは今でもサックスの演奏を楽しんでいます。
勘違いから、「やってみようかな」と足を踏み入れ、それが、彼の人生に新しい楽しみをもたらしたわけですね。
思い入れのない選択が生んだ、素敵な経験

実は私も、最近「思い入れなく始めたことが、ものすごく面白かった」という経験をしたところです。
私はつい先日、教育大学の大学院を修了しました。「学校教育学士」という、大層な名前の学位をいただいてしまいました。
でも、実は・・・・大学院進学は、仕事を休む口実だったんです。
私は、もっとアートセラピーを学ぶ時間を捻出するために、仕事を長期休業したいと思っていました。公立学校の教員という職業に従事していまして、大学院に行くという事情であれば、2年間休業できるという制度があります。これを使って、休もう!という計画です。
そして、進学先を選ぶ際には、現職教員であれば入試は面接だけでいいし、授業料免除という制度まであるというところが決め手になりました。
まあ、手ごろだし便利だし、って程度ですよね・・・。

ところがですね、進学してみると、大学院での学びは、とても面白かったんです。
さまざまな新しい知識を得ることも楽しかったけど、それ以上に、「当たり前だと思っていたことが崩されて、わからなくなった」という体験は、ものすごく刺激的でした。
「…じゃない?」「えー、…だと思うけど?」「そうかなー、…って気がするけど?」と、正解のない問いに、モヤモヤしながら考えていくことの面白さは、とても新鮮でした。

さらに、大学院では当然ながら、自分で研究テーマを決めて論文を書くことを求められるのですが、これも、とてもいい経験になりました。
「論文を書く」ということを甘く見ていた私は、特に最後の3か月ほどは、自分の甘さ、軽さを痛感しながら苦しむことになったのですけど、
でも、書き進むにつれて、「なんとなく経験値として知っていた事柄」が、「おお!そういうことだよね!!」と論理的に明晰に組み立てられていく、初体験の快感を味わうことができました。
そして、修了を迎えた今では、「研究って面白い!もっと続けたい」と思うまでになったんです。
たいした期待もなく、休む口実として入った大学院。それがこんなに貴重な経験となり、今後の自分に大きく影響しそうな、大きな存在になりました。
儲けたなー!!って感じです。
オープンマインドで模索する

アメリカ・スタンフォード大学のクランボルツ&レヴィンは、著書「その幸運は偶然ではないんです!」で、幸運な人生の鍵は、オープンマインドだ という趣旨の主張をしています。
変化の激しい時代にあって、ひとつの職業、ひとつの在り方に固執しつづけることは得策ではないというのです。
視野が狭くなると、他の選択肢が見えなくなります。
この状況を、著者は「デートをしたこともないのに、将来の伴侶を選べと言っているようなもの」(p.33)と言っています。
人生のパートナーに出会って「この人といっしょにいたい」「この人は心底信用できる」と思える状況を迎えるためには、まず出会わなくてはなりません。
そして、出会いのチャンスは、真剣な婚活以外の場面にもありますよね。
私の友人は、自動車免許を取りに行って、たまたま隣の席に座った人と気が合い、やがて結婚しました。5人のお子さんに恵まれ、幸せそうですよ。そんなことも、ありますからね・・・。
軽い気持ちで始めれば、失敗も怖くない

足を踏み入れてみる。
試してみる。
軽い気持ちでいいんだと思います。もしかしたら、そこに最高のチャンスが待っているかもしれません。
そして、試してみたことが、それほど自分の気に入るものじゃなかったとしても、それは全然問題じゃない。だって、もともと、人生のすべてを賭けての決断というほどのことじゃなかったんですから。
大きすぎる期待をせずに、何かを試してみることのメリットは、駄目だったときのダメージが少なくて済むところですよね。
また、「これは私向きじゃなかったんだな」ということがわかったのなら、それはそれで、いい学びになったと言えるでしょう。
私は、「軽い」と言われちゃうこともあって、人生の決断に真剣に思い悩んでいる人には、それは腹立たしく見えてしまうのかもしれないんですけど、
「気軽さ」って、気負いのない楽しい人生には、すごく大切なんじゃないかなあ、と思っています。
気楽に行動を起こしてみよう

今回は、「軽い気持ちで行動を起こすこと」の効能についてのお話でした。
新しい何かを試すことにためらってしまうあなたの背中を、ちょっと押すことができたのならうれしいです。
私は、この春からは、大学院進学による休業を終えて、フルタイムの仕事に戻ります。
新しい職場への異動が決まっているので、また未知の経験が待っていることになりますが、オープンマインドで、楽しんでいこうと思います。
「試してみる」ということについて書いた、こちらの記事も、よかったら合わせてどうぞお読みください。
